気づけば、はじまり。ー日々のリフレクションー

新採小学校教員です。教員1年目としての気づきをふりかえながら少しづつ書いていこうと思います。

判断の連続

新採教師は日々子どもたちが許可を求めてくることに対して、判断を迫られる。その判断の多さたるや。そこで、この1週間を元に「判断」についてふりかえろうと思います。

 

① 判断の質

生きていく中で、判断する機会は日々の状況の中にたくさん埋め込まれています。しかし、この1週間の判断はこれまでとは質が違いました。

これまでは、自分の事に関しての判断が多くを占めていました。

・晩御飯何にしよう?

・今、自分は何を学びたいのか?

・旅の行く先はどこにするのか?

・遅刻しないためにはどの路線に乗るべきか?笑

僕の日常はこんな判断の連続でした。

 

しかし、この1週間の判断は、

全てが子どもたちに関わることであり、判断の結果は子どもたちや学級、もう少し拡大すると学年、学校に大きく関わっていくものだったと思います。

 

4月、子ども達は教師に決定権があると思っているので、許可をたくさん求めてきます。

「給食食べ終わったので、本読んでいいですか?」

「放課後に宿題していいですか?」

「黒板にラクガキしてもいいですか?」

EN Lab.(http://en-lab2013.com)

の時からそうですが、基本的には僕は子ども達に委ねることが多いです。社会においても時間は有限であり、平等に価値のあることなのでそれを有効に活用しようとしている子ども達の考えを否定したくはないです。また、環境や遊びから多くのことを学ぶのなら、黒板だって自由に使って欲しい。

 

しかし、学校という場所で、初任という立場では子ども達が提案してきたことを全ては許可できないのが、実情なのです。

 

② 許可できない理由

 

1)子ども達のルールを守ろうという意識を損なう可能性

学校の実情を知らない4月は特に、安易に自分の教育観に沿っての許可は出せないです。なぜなら、こちらで安易に許可を出したならば、学校や学年で決まっているルールを逸脱することになるからです。もし、安易に判断してしまい何でも許可を出してしまうと、せっかく何年もかけて子どもたちの中に育っているルールを守ろうという意識を少しずつ崩す事になりかねないからです。この意識が崩れると学級経営にも少しずつ影響を及ぼし、最悪学級崩壊にもつながりかねません。

 

2)他の先生方からの信頼を損なう可能性

また、学校や学年のルールを変えるには子ども達が成長していく姿を周りの先生に見てもらって教師としての信頼を獲得していかなければなりません。しかし、子どもたちが急激に変わるわけではないので4月の段階で子ども達の変化を示すことは難しいです。なので、まずは学校の中で自分にやれる精一杯の事をやるのが大切です。

 

僕はこの1週間で、上記の

・給食食べ終わったので、本読んでいいですか?

・放課後に宿題してもいいですか?

・黒板にラクガキしてもいいですか?

に対して、安易に許可を出してしまいました。

許可を出してしまうと、その意思決定を取り消しづらいのもまた事実です。引っ込める時に、必ず子どもに言われるのは「せんせい、いいって言ったじゃん‼︎」です。彼らが納得するようにしっかり説明しなければなりません。

 

だから、誤った判断をなるべくしないことと

誤った判断をしたら、その事に気づくことが大事になってきます。

 

③ 判断する際に最も大切にしたい事

1.)判断の結果、1週間後、1ヶ月後学級がどうなるかをありありとイメージしてみること
2.)学校のルールはどうなっているのかを確認してから子ども達に伝えること

給食中は、本から何かが給食に混入する可能性があるので本は読まないという事になっていました。このルールは、僕の頭の中には、これっぽっちもありませんでした。

 

3.)子ども達と一緒に考えてみること

なんで、ダメなのか?

もしくは、どうやったら許可をもらえるのかを子ども達と一緒に考えることが彼らにとってもも考えるきっかけになるので有効な手立てかなと思います。

 

安易に判断するのではなく、判断・許可に伴う今後の状況を推測して、そして現在のルールを確認してから、その上で子どもたちと考えるのがいいのかなと思います!

 

さあ、また月曜から判断の質を上げるためのTry!!

 

榊原禎宏先生のブログ(教師の判断と状況の認知)

http://walk41.exblog.jp

 

勤務から1週間で、新採教師が困った5つのこと

4/1の辞令交付式から子どもたちと会った第1週目を終えてのふりかえりです。勤務が始まってからは仕事を覚える事に一生懸命で、あっという間に時間が過ぎていきます。そこで、今回は新採教師である私がどんな事に困っているのかまとめてみました。(学校によって内容に違いがあると思うのでご了承ください。)

 

①学校の備品の位置と使用について

学校では、先生も子どもたちもたくさんの文具(備品)を使用します。そこで、それらのある場所と公費の範囲でどれを使っていいかを知る事が大事になってきます。

大まかには、備品のあるスペースは分かるのですが、その細部の場所はまだまだ分かりません。

そして、備品はどれを誰に対してどのくらい使っていいのかが分かりません。というのも、書類を挟むファイルは自分で買うものと思っていたのですが実は学校のを使ってよかったり、穴あけパンチは自分で買わなきゃいけなかったりと備品周りの使用に関してはまだまだ謎が多いです。

 

【対策】

・必要な備品が出てくるたびにその都度聞く

・事務員、用務員の方に備品についてのルールを聞く

 

 

②会議での連絡の多さ

学校のシステムを確立するために教員は、必ず校務分掌を担う必要があります。11役という訳ではなく、1人で何役という事になります。新採教師は、そもそも校務が初めてなので校務の内容に対してイメージがつきづらいです。説明は、受けるものの実際にやっていく中で覚えるしかありません。そして、これらのことが全体で共有されるのが職員会議です。職員会議で提案されることは1020ほどです。それら一つ一つを理解しようとしても右も左もわからない新採教師は困るばかりです。そこで、最低限必要な提出期限などはメモしておきましょう。

 

【対策】

・事前に、自分が属する校務分掌が何かをチェックする

・手帳orノートに期日をメモする

・資料をファイリングする際の基準を明確にする

職員会議用ファイル、校内研用ファイル、週案に必要な書類ファイルなど

 

 

③学校への提出物の多さ

この時期特有ですが、新採教師は給与の書類や銀行口座開設の書類など多くの書類を提出しなければなりません。最初の1週間は4校時で終わることが多いので、その時間を利用してなるべく早くに必要な書類を揃えることをお勧めします。土日で行うと銀行や郵便局がお休みなどで少し困ります。

 

【対策】

・事前に準備したほうがいいものは、卒業証明書、第2銀行口座、身分証明書(必要ならば住所等変更しておく)などです

 

 

④学級開きの準備

子どもたちと会ってからの黄金の3日間に何をするかはとっても重要です。そのための準備が必要なのですが、分からないことがてんこ盛りです。そこで、何に迷ったのかを以下に記しました。

 

☆教室環境

・教室にはどんな備品が必要?

・事務室の備品はどこまで教室に持って行っていいの?&何を100均で買えばいい?

 

☆学級開きのアイディア

・どんな自己紹介やワークをする?

 

☆学級経営

・ルールと遊びの割合は?

・どれくらい教師がルール・システムを決めてるの?

 

【対策】

・他のクラスの教室を見学させてもらい写真を撮る

・学級開きについての本を読み、自分の教育観に近いものを真似してみる
→僕自身は関係性を大切にするファシリテーションがベースにあるのでPAなどを参考に学級開きを行いました。

クラス全員がひとつになる学級ゲーム&アクティビティ100 (ナツメ社教育書ブックス) | 甲斐崎 博史 | 本 | Amazon.co.jp

「結びつき」の強いクラスをつくる50のアイデア (ナツメ社教育書ブックス) | 大野睦仁 | 本 | Amazon.co.jp

 

・遊び:ルール:徹底=3:7:30の考えをベースに学級開きを行う

→詳しくは野中先生の本を参照

学級経営力を高める3・7・30の法則 | 野中 信行 | 本 | Amazon.co.jp

 

 

⑤これらの優先順位をつけるための基準が曖昧

最後に、新採教師が困ることはこれらの優先順位をどう決めるかです。何から手をつけて用意かがなかなか分からないと思うので、まずは2日先の見通しを持って必要なものを準備していくことが大切になってきます。